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トラックスケールとは?利用場所や仕組み・構造

産業廃棄物や鉄、非鉄金属、古紙、砕石の受け入れの他、工場から出荷される化学薬品や食品などは、どのように重量を計測しているかご存知でしょうか。
実は、これらの積荷は一つずつ積み降ろして計測するわけではなく、トラックスケールと呼ばれる秤で車両ごと計測されます。

 

本記事では、トラックスケールの役割や特徴、利用場所や構造について解説します。
廃棄物の排出事業者の方や、収集運搬・処理における計量方法に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

 

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トラックスケールとは

 

トラックスケールとは、車両の重量や車両に積み込まれた積荷の重量を車両ごと測る、大型の計量器(はかり)のことです。
台貫(だいかん)や看貫(かんかん)などと呼ばれる場合もあります。
トラックスケールは重量を精巧に素早く計測し、安全性や利便性が高い機器です。

 

また近年では、積荷の重量を測るだけでなく、パソコンや各種センサーとの連携により、計測データを自動で集計したり、積荷の重心位置を解析したりするものも登場しています。
さらに、用途や業種に合わせて洗浄機能や耐圧防爆機能など、多様なスペックを備えたトラックスケールの開発が進んでいます。

 

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トラックスケールの利用場所

 

トラックスケールは、主にリサイクル施設や中間処理施設・最終処分場などの廃棄物処理施設において利用されています。

 

他にも、古紙回収業やスクラップ業・砂利砕石業・鉄鋼業・コンクリート業・道路ゼネコン業・電力ガス水道業・化学工業・食品製造業などの幅広い業界において、入出庫や在庫・配車管理のために利用されています。
また、車両の過積載を防ぐために、高速道路や国道・港湾・物流拠点に設置される場合もあります。

 

これらの業界では、公正な取引を行うためにトラックスケールが欠かせません。
例えば、スクラップ事業者が持ち込まれたスクラップを重量ごとの金額で買取する際、本来より軽く計量すれば持ち込み事業者が損をし、重く計量すればスクラップ事業者が損をします。

 

また、廃棄物を処分する際は、重量に応じた処理手数料を支払わなければならない場合があります。
公正な取引を行うためには、確実に正しく重量を測る計測器が必要となるのです。

 

ただし、一般的な計測器は数百グラムの誤差が出るケースがあり得ます。
トン単位で持ち運ばれる積荷を測る際には、数十キロの誤差が出ることになり、公正な取引が実現されません。

そのため、トラックスケールを公式な取引や証明に使うためには、計量法で定められた検定に合格する必要があります。
検定においてはトラックスケールの構造や器差を確かめます。

 

合格したトラックスケールは特定計量器と呼ばれ、検定証印が付与されます。
また、検定合格後も2年に1回の定期検査(法定検査)を受けなければなりません。

 

トラックスケールの構造

 

トラックスケールにはバネばかりを使用した機械式と、デジタルばかりを利用したロードセル式があります。
以前は、頑丈で長持ちする機械式が幅広く使われていたものの、近年では素早く精巧な計測ができるロードセル式が主流となっています。

 

ロードセル式のトラックスケールを構成する要素は、主に計量台・ロードセル・和算箱・重量指示計の4つです。
計量台にトラックが載ると、四隅に設置されたロードセルは負荷を感知し、金属の歪みによる抵抗値の変化を電気信号として和算箱に送ります。

 

和算箱は全てのロードセルからの信号を合算し、総重量を重量指示計に出力します。
積荷を降ろした後の車両だけを計測し、空車重量を総重量から差し引くことで、積荷の正味重量が割り出されるという流れです。

 

計量台には地上式(ピットレスタイプ)と埋込式(ピットタイプ)の2種類があります。
地上式では地表面にベースを作り、コンクリートのスロープを設けてトラックの乗り入れを行います。

 

地上式は、ピット(穴構)が不要なため基礎工事が安価です。
一方、埋込式では地中にピットを設置し、計量台を埋め込みます。
スロープを要さないため、設置スペースが少ない場合に重宝されます。

 

トラックスケールの核を担うのがロードセルです。
負荷がかかるほどダメージを受けるため、長年の利用で精度が落ちる可能性があります。
定期的なメンテナンスを行う必要があり、故障した場合は修理ができないため、交換しなくてはなりません。

 

重量指示計は重量の表示に加え、日報・月報の出力や集計作業などを行います。
ユーザーが直接操作する部分であり、見やすさや使いやすさなど、個々のニーズに沿った製品を選択することが重要です。

 

取引に必要な証明は他にも

 

最近ではデジタコを装備したタクシーやバス、トラックなどの車両を見かける機会が増えました。

デジタコとはデジタルタコグラフの略称で、デジタル式の運行記録用計器を指します。

 

走行時間・距離・速度(法定三要素)などのデータを記録するタコグラフは、車両の稼働状況を把握するために利用されており、取引の大事な証明にもなります。

詳細やメリットデメリットについてはこちらでご紹介していますので、ぜひご参照ください。

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公正な取引・証明に欠かせないトラックスケール

 

いかがでしたでしょうか。
今回はトラックスケールの役割や利用場所、構造や仕組みについて解説しました。
トラックスケールは、幅広い業界における公正な取引・証明に欠かせない存在です。
デジタル技術との連携により、今後もさらに高性能で信頼性・安全性の高いトラックスケールが登場するでしょう。

 

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