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2024年最新!鋼材(鉄スクラップ)の価格動向と価格上昇の背景

本記事では、条鋼類や鋼板類の最新価格を紹介し、価格上昇の背景について解説します。

 

鋼材(鉄スクラップ)の価格は、2024年現在、大きく変動しています。
円安や海外情勢、コロナ禍の余波、資源・原料の高騰、そして脱炭素などが影響しています。

 

以下の情報を通じて、今後の鋼材価格の見通しを把握し、対策を講じるための一助になれば幸いです。

 

最新の動向を把握したい方は、ぜひ最後までお読みください。

 

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2024年7月現在における鋼材(鉄スクラップ)の価格

 

 

現在の鋼材市場は、新型コロナウイルスの影響を受けて変動を続けています。
2020年、中国の経済活動再開をきっかけに価格は上昇し、その後も高水準をキープしています。

 

特に鉄鉱石の価格急騰により、日本でも製品価格が引き上げられました。
2024年7月の鋼材価格は、依然として高い水準にあります。

 

①条鋼類

 

2024年7月現在、東京市場での異形棒鋼は1トンあたり117,000円から119,000円、H形鋼は124,000円から125,000円です。
大阪市場でも同様の価格帯で取引されています。

 

※参照元:鉄鋼新聞

 

②鋼板類

 

鋼板類では、東京市場で熱延薄板が1トンあたり114,000円から117,000円、冷延鋼板が133,000円から136,000円、厚板が140,000円から142,000円となっています。
大阪市場もほぼ同じ価格帯で推移しているようです。

 

このように、鋼材価格は高止まりしており、今後も注意深く観察する必要があります。

 

※参照元:鉄鋼新聞

 

鋼材の価格上昇が起こっている背景

 

2020年初頭の新型コロナウイルスの流行により、一時的に需要が低下した鋼材市場ですが、経済活動の再開とともに需要が急激に回復し、
鋼材の原料である鉄鉱石や鉄スクラップの価格が急騰しました。

 

この原料高により、鋼材メーカーは生産コストの上昇を余儀なくされ、製品価格の値上げが続いています。
そのほか、以下の背景で鋼材の価格上昇が続いていると考えられます。

 

  • ・円安
  • ・海外情勢
  • ・コロナ禍の余波
  • ・資源・原料高騰
  • ・脱炭素

 

順番に見ていきましょう。

 

①円安

 

円安は鋼材価格の上昇に大きな影響を与えています。
日本の鋼材メーカーは、多くの原材料を輸入に頼っているため、為替レートの変動がコストに直接響くのです。

 

円安が進行すると、輸入する鉄鉱石や原料炭の価格が上昇し、結果として鋼材の製造コストが増加しました。
コスト上昇は最終的に製品価格の値上げにつながり、鋼材価格全体の上昇を引き起こします。

 

②海外情勢

 

国際的な政治情勢や紛争も鋼材価格に影響を与えます。
特にロシアのウクライナ侵攻は、エネルギー価格や金属資源の供給に大きな影響を及ぼしました。

 

ロシアはエネルギーだけでなく、銅やパラジウム、ニッケルなどの金属の主要生産国でもあります。
経済制裁の影響で、これらの金属の価格が急上昇し、結果として鋼材の製造コストも上昇しました。

 

③コロナ禍の余波

 

新型コロナウイルスの流行は、鋼材市場に長期的な影響を与えました。
初期のロックダウンにより需要が一時的に低迷したものの、その後の経済活動再開に伴い、需要が急激に回復。

 

急激な需要増加に対して供給が追いつかず、鉄鉱石などの原材料価格が急騰しました。
さらに、サプライチェーンの混乱も相まって、鋼材の価格上昇を助長しています。

 

④資源・原料高騰

 

金属資源の不足と相場上昇は、世界的な問題となっています。
各国のメーカーが資源を競い合う中で、市場から資源が消え、日本の高品質な金属合金は海外での需要が高まりました。

 

この結果、特に銅の需要が増加し、価格の急騰が続いています。
銅の価格上昇は真鍮の価格にも波及し、全体的な金属価格の高騰を招いているのです。

 

⑤脱炭素

 

日本政府が2050年までにCO2排出を実質ゼロにする目標を掲げる中、製鉄業界も脱炭素化の取り組みを進めています。
現在の高炉を使った製鉄は大量のCO2を排出するため、新たな製鉄技術の研究開発や設備投資が必要です。

 

このため、製鉄コストが増加し、鋼材の価格上昇につながっています。
また、生産過剰の緩和により、価格を引き上げる動きも見られます。

 

これまでの鋼材(鉄スクラップ)の価格

 

 

ここでは、これまでの鉄スクラップの価格推移について見ていきましょう。
過去5年分、東京地区1トンあたりの価格について、以下の表にまとめました。

 

年/価格

月初値

高値

安値

2020年1月

14,500円

14,500円

13,500円

2021年1月

30,000円

30,000円

19,000円

2022年1月

40,500円

40,500円

40,000円

2023年1月

36,500円

39,000円

36,500円

2024年1月

38,000円

39,500円

38,000円

 

※参照元:産業新聞

 

ここ5年の価格推移を見てみると、2022年1月に1トンあたり40,000円の価格に達しています。
以降はほぼ変わらず、30,000円台後半をキープしている状況です。

 

5年前の2020年1月から、3倍近く上昇しているのが分かります。

 

鋼材価格の今後の見通しについて

 

鋼材価格の高騰は今後も続くと予想されます。
日本製鉄は、国内市場向けの薄板製品の価格を約2割引き上げました。
これは、鋼材の供給不足と需要の増加によるものです。

 

一方、中国では国内需要が高まり、海外への鋼材輸出が減少。
この影響で、日本国内の供給不足がさらに深刻化しています。

 

このような状況を踏まえると、鋼材価格は当面の間高騰が続く見込みであり、価格の安定化の兆しはまだ見えません。

 

鋼材(鉄スクラップ)の価格上昇に適切な対策を

 

いかがでしたでしょうか?
鋼材(鉄スクラップ)の価格動向と、価格上昇の背景についておわかりいただけたかと思います。

 

鋼材の価格はさまざまな要因によって変動し、今後も高騰が続く見通しです。
鋼材を扱う方は、適切な対策を考えましょう。

 

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