エクセルを活用した営業管理の具体例やメリットを紹介！

 

エクセルは、営業に必要な顧客情報や案件の進捗状況などを管理できるツールです。

実際にエクセルで営業管理をしているなかで、「使いこなせていないな……」と考えたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

 

そこで本記事では、一般的な営業管理におけるエクセルの活用方法やメリットをご紹介します。

エクセル上での営業管理をさらに効率化させたい方は、ぜひご覧ください。

 

エクセルで行える営業管理とは

 

営業管理は、売上予測の精度を上げることを目的として、案件や商談の進捗をデータとして管理することを指します。

 

メンバーがより力量を発揮し、営業活動ができるよう、どのようなデータを管理したらよいのか具体例をご紹介します。

 

顧客情報管理

 

エクセルで管理できる営業データのなかでも、代表的なものとして顧客の情報が挙げられます。

主に以下の情報をエクセルにまとめておくと、必要な情報をすぐに取り出せて、利便性の向上を図れます。

 

【エクセルに記録する顧客情報の例】

• ・会社名
• ・担当者名
• ・メールアドレス
• ・電話番号
• ・会社のURL
• ・業界

 

また、これらの情報に加えて商談履歴や購買履歴なども管理することで、顧客のニーズを汲み取った、より効果的な営業が叶うでしょう。

 

単なる顧客情報の記録だけではなく、これまで受注を獲得できた企業の情報をもとに成功要因を分析することで、次のアプローチ方法を考案できます。

 

案件進捗管理

 

提案中の商談の進捗や取引先ごとの受注金額も、エクセル上で管理することが可能です。

具体的には、以下のような項目を記録します。

 

【案件進捗管理で記載する項目】

• ・案件名
• ・受注が見込める商談数
• ・営業メンバーのコメント
• ・商談に必要な準備
• ・受注確度
• ・受注予定金額

 

上記の内容を入力したエクセルを営業チームで共有すれば、各案件の進捗が可視化できて、業務の属人化が防げるでしょう。

たとえば、自社の営業担当者が退職・休職した場合の引き継ぎや、何かトラブルが発生した場合でも、迅速な対応が見込めます。

 

また、提案内容に対する顧客の反応や自社の営業担当者の所感をエクセルに記録すれば、見込み顧客に合わせたアプローチや、マーケティング施策を展開することも叶います。

 

目標管理

 

営業管理に欠かせない数値を具体化した目標もエクセルにまとめておくと、営業チーム間の方向性やゴールを明確化できます。

 

目標とする項目は営業チームによって異なるので、いくつかの例を、以下にまとめました。

 

【目標となる項目の一例】

• ・売上目標
• ・商談件数
• ・受注数
• ・受注単価
• ・成約率
• ・解約率
• ・売上達成率

 

上記に挙げた項目を参考に、「1週間で商談を5件実施する」「半年以内の解約率0」といった具体的な目標を設定してみましょう。

目標は短期・中期・長期と3段階に分けて設定すると、メンバーがモチベーションを保ちながら目標達成に取り組むことが可能です。

 

ただし、チームリーダーが目標を提示するだけでは成果は出ません。

営業メンバー全員が目標を達成するためには、ミーティングを定期的に実施して、各メンバーの達成状況やタスクを確認する必要があります。

また、これらを擦り合わせる資料づくりにも、エクセルで管理した情報が活かされます。

 

このようにチームリーダーによるエクセルを使った目標管理によって、営業メンバーの課題の洗い出しや共有を行い、目標達成までの最短ルートを示すことができます。

 

行動管理

 

目標達成までのプロセスを最適化するために必要となる営業メンバーの行動管理も、エクセルで管理できる項目の一つです。

 

まずはエクセルで、営業メンバーごとに次の項目をまとめます。

 

【営業メンバーの行動管理に必要な情報】

• ・メンバーのスケジュール
• ・アプローチ方法
• ・獲得アポイント数
• ・新規開拓顧客数
• ・休眠顧客掘り起こし数

 

このようなデータを記録しておくことで、目標値を達成が難しい営業メンバーが抱える課題を見つけやすくなります

エクセルでの行動管理によって、成果につながる業務フローの改善が期待できます。

 

営業管理をエクセルで行うメリット

 

これまでご紹介した営業データについて、「そもそも、なぜエクセルで管理するの？」と疑問に思われている方もいらっしゃるかもしれません。

 

ここからは、エクセルで営業データを管理することのメリットをご紹介します。

 

メリット①導入コストがかからない

 

エクセルは、ほとんどの日本企業ですでに導入されており、無料で使えます。

 

営業管理するために新規でツールを導入するとなると、購入には費用がかかります。

費用を払っているにもかかわらず、効果が得られなければ元も子もありません。

 

その点エクセルで活用できるテンプレートは、Microsoftが提供しているダウンロードページ上で無料ダウンロードできます。

機能に制限があるものの、営業管理に必要な基本機能をコスト負担なく活用することが可能です。

 

メリット②運用をすぐに始められる

 

営業メンバーが管理表を入力する際、操作方法を覚えるために大幅な教育コストをかける必要がないのも、エクセルの魅力です。

 

エクセルの基本操作は、高校や大学での授業ですでに習っている社員もいることから、操作を学ぶための研修はほとんど必要ありません。

また、管理表の作成方法も書籍やサイトで確認できるので、自発的に学べるツールといえるでしょう。

 

先述した無料のテンプレートも、運用方法がイラストで記載されており、各項目の入力内容がひと目でわかる工夫が施されているため、迷わず活用できるのも嬉しいポイントです。

 

メリット③修正・カスタマイズが容易にできる

 

エクセルなら、顧客リストや売上データ、営業活動の進捗など、さまざまな情報を独自のフォーマットで管理することも可能です。

 

エクセル以外のシステムやツールにはデフォルトで項目やフローが設定されているので、自社の運用に合わせられないことに、もどかしさを感じるかもしれません。

 

その点エクセルは、セルの追加や計算式の挿入などをカスタマイズでき、カスタム関数やマクロ、条件付き書式などを活用すれば、独自のデータ解析やレポート作成も実現します。

自社の営業スタイルに合わせた管理によって、より管理表の利便性を高められます。

 

営業管理をエクセルで行う注意点

 

エクセルを使った営業管理には、メリットだけではなく、気をつけるべき点もあります。

営業管理の効率化を図るためにも、あらかじめ押さえておきましょう。

 

ほかのツールと連携できない

 

エクセルは、ほかのシステムやツールと連携することができません。

 

たとえば、会計ソフトや売上集計システムなどに蓄積されたデータと、営業データをあわせて分析したい場合には、手入力でデータを転記したり、取り込んだりする作業が発生します。

この他にも、エクセルで営業メンバーのスケジュールを管理する際、各自のスマートフォンで管理している内容を、エクセルに転記する作業が負担になることもあるでしょう。

 

このように営業データやスケジュールを二重に入力する手間が生じたり、手入力によるミスにつながってしまったりすると、不便に感じるわけです。

 

時系列を把握するのが難しい

 

過去のやり取りを簡単に閲覧できないことも、エクセルを使った営業管理で気をつけるべき点です。

 

営業活動において、過去の顧客とのやり取りを参照することも多いでしょう。

しかし、エクセルでは、商談内容をはじめとする情報を抽出する際に、データを検索しにくく、時系列を把握することが難しいのが現状です。

そうなれば、前回の商談時の申し送りを確認できないまま、次の商談を迎え、思うような結果が得られない可能性もあります。

 

こうしたことを避けるために、案件や記入年月ごとにシートを分けて記入するような、過去の事例を参照できる工夫が必要です。

 

外出先で操作しにくい

 

エクセル上の管理では、オフィスと同じように外出先で編集することができません。

 

たとえば、スマートフォンからエクセルを操作する場合は、編集したい範囲の指定や、数値の入力が思うようにいかず、通常よりも時間がかかります。

 

日頃からオフィスを離れる時間が多いのであれば、極力パソコンを持ち歩くほか、エクセル以外の運用方法を考えるのも一つの手です。

 

エクセルで営業管理するコツ3選

 

ここからは、営業管理においてエクセルの機能を最大限活用する方法をお伝えします。

 

コツ①分析項目を最低限に抑える

 

営業管理で表を作成する前に、情報を入力する項目を精査しましょう。

 

まずは管理したいデータを選定して、そのデータを出すために必要な項目を考えてみてください。

案件進捗管理表に進捗率のデータを表示したい場合には、進捗率を割り出すために、受注見込み数と成約数が必要です。

このように、分析対象になるデータを明確化したうえで必要な項目を見極めれば、無駄を省いて管理表をスッキリ整理できます。

 

また、入力する項目が最低限に抑えられれば、工数や入力ミスも減らすことができます。

 

コツ②入力するルールを決める

 

営業チーム全体で管理する管理表には、入力時のルールを事前に共有しておくことも大切です。

 

入力する人数が多ければ、それだけ表記にばらつきが生じます。

日付一つとっても、“2024年12月5日”と漢字で記入したり、“2024/12/5”と記号を使って記載したりするほか、西暦を入れずに表記することができるからです。

 

顧客種別やステータスなどは、営業メンバーによって差が生じることもあります。

エクセル上で入力する内容が異なると、フィルタリングや並び替えが機能しなくなり、表記を統一する作業が発生してしまいます。

そのため、日付や金額、氏名のあいだに入れる空白といった項目ごとの表記は、あらかじめルールを統一しておきましょう。

 

また、エクセルの“ドロップダウンリスト”を活用すれば、顧客種別やステータスなどを複数の選択肢から選べるように設定することも可能です。

 

コツ③ブックの共有と変更履歴を活用する

 

エクセルの機能の一つである“ブックの共有”に加えて、“変更履歴”もオンにしておくと、複数人で作業する際にエラーが発生しても、影響を最小限に抑えられます。

 

ブックの共有により、共有ドライブ上のファイルを複数人で同時に編集できるため、データを統合する手間が省けます。しかし、その一方でヒューマンエラーが発生する可能性もあります。

たとえば、誤ってシートや行・列を削除したり、もともと入力されていた関数の数式が変更されたりすることなどが考えられます。

特に、関数のエラーや参照セルのズレが発生すると、原因を特定するのに時間がかかるため注意が必要です。

 

変更履歴をオンにすると、変更内容がすべて画面上に表示され、個別の変更を取り消すことができます

 

このように、ブックの共有や変更履歴を活用すれば、データの統合や、エラーの修正を効率的に行え、手作業の負担を大幅に削減できます。

 

「環境将軍R」導入で営業管理だけでなく、さらなる効率化を実現

 

JEMSが提供する「環境将軍R」は、産業廃棄物処理・資源リサイクル業向けの基幹システムです。営業管理をはじめ、契約や請求などの情報を一元化し、業務の効率化をサポートします。

実際に導入された環境のミカタ株式会社様では、営業管理を含む業務全体の効率が大幅に向上しました。

 

【環境のミカタ株式会社様のコメント】
「一般廃棄物事業のルート管理や、産業廃棄物事業の受注から請求書発行まで、『環境将軍R』を活用しています。
これまでExcelで集計していたデータをシステムで取得できるようになり、業務が格段に楽になりました。工数削減にもつながり、効率化が進みましたね。」

エクセルでは対応しきれない営業管理の課題も、「環境将軍R」で解決できます。

さらに詳しい導入事例や効果については、こちらもぜひご覧ください。

関連記事：「環境将軍R」の導入事例＞環境のミカタ株式会社 様

 

営業管理にエクセルを活用すれば、コストをかけずにすぐに運用できる

 

今回は、エクセルを使った営業管理術にくわえて、エクセルならではのメリットをお伝えしました。

 

日本で広く用いられるエクセルは、導入費用をかけずに、自社の営業スタイルに合わせて、営業データを管理することが可能です。

また、ブックの共有や変更履歴の活用によって、複数人で同時に編集してもデータを統合する手間を省け、エラーの修正も最小限に抑えられます。

 

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