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脱炭素社会への取り組みを解説!2050年までに企業ができることは?

2022/03/14

2022/3/28

  • カーボンニュートラル

 脱炭素とは、二酸化炭素をはじめとした温室効果ガスの排出量を抑えるための取り組みのことをいいます。また、二酸化炭素の排出が実質ゼロになった社会のことを「脱炭素社会」といいます。

脱炭素社会の概要と現状について

脱炭素とは?

 脱炭素とは、二酸化炭素をはじめとした温室効果ガスの排出量を抑えるためのアクションのことです。人間が温室効果ガスをたくさん排出すれば、地球の周囲を囲む温室効果ガスの全体量が増加し、地球の温度が上昇します。この地球の温度の上昇は、地球温暖化と呼ばれており、海面上昇や自然災害の増加の原因として世界中で問題視されています。

 

脱炭素社会と低炭素社会の違いは?

 脱炭素という言葉を知らない方でも、低炭素社会という言葉なら見聞きしたことがある方はいるかもしれません。なぜなら、低炭素社会は脱炭素社会という言葉よりも前に誕生しているからです。

 低炭素社会は、可能な限り二酸化炭素の排出量を低く抑えた社会です。2015年のパリ協定までは、低炭素社会という概念が主流となっていましたが、このような取り組みでは、地球温暖化の問題を改善できないということでパリ協定をきっかけとして脱炭素社会が注目されるようになりました。

 

脱炭素とカーボンニュートラルについて

 脱炭素社会の一部にカーボンニュートラルという概念があります。カーボンニュートラルとは、二酸化炭素の排出量と吸収量を比べたとき、プラスマイナスゼロを目指していく取り組みのことです。

 脱炭素社会とカーボンニュートラルの関連性は、炭素の排出量を抑える、つまり二酸化炭素の排出量を抑えるという点において共通点があります。脱炭素化や脱炭素社会という言葉が二酸化炭素の排出量を抑える全体的な取り組みを表しており、一方でカーボンニュートラルは二酸化炭素の排出量と吸収量に着目されている点において、概念に違いがあります。

 

 カーボンニュートラルについては、当サイトで分かりやすく解説していますので、下記の記事をご参照ください。

カーボンニュートラルとは?3つのメリットと事例を分かりやすく解説

脱炭素実現に向けてできることと企業事例

 脱炭素化を目指していくにあたり、企業はどのような取り組みを行う必要があるのでしょうか。次に、脱炭素化実現に向けてできることと、参考になる具体的な企業事例をご紹介します。

 

国内全体の取り組みについて

 脱炭素社会では、エネルギー・ミックスによる取り組みが行われています。エネルギー・ミックスの概念は、電気の発電をイメージすると簡単に理解できます。電気の発電方法は風力発電や水力発電、地熱発電など多種多様です。しかし、風力発電だけに頼ると風が吹かないときに困ります。また、水力発電は、水不足になったときに発電できなくなってしまいます。それぞれの方法は非常に便利な発電方法ですが、一つに依存してしまうとそのときの条件によって発電量が左右されてしまいます。

 

 それなら、有効な発電方法を複合的に利用するのはどうでしょうか。この方法なら、それぞれの恩恵を有効に得られるようになり、一つの発電に依存する場合と比べてリスクが少なくなります。この複合的な利用形態は、エネルギー・ミックスと呼ばれています。

 

 他にも、国際的な取り組みとして、RE100があります。RE100とは、「Renewable Energy 100%」が省略された言葉で、事業運営を100%再生可能エネルギーで賄うことを目標としている企業集団を表します。Googleやソニーなどは、RE100に参加する企業として有名です。

 

 再生可能エネルギーについてはこちらのコラムもご覧ください。

グリーン電力とは?

再生可能エネルギーとは?

 

 

国内企業の取り組みについて

次に、脱炭素社会への取り組みとして、国内企業の具体事例を見ていきます。

 

企業事例1 積水ハウス

 積水ハウスは、スウェーデンのグレタ・サンバーグさんの活動に共感し、環境問題の改善に取り組む企業として有名です。「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)」と言われる、太陽光発電システムや蓄電池、高効率なエアコンなどが導入された住宅を多く供給し、新築戸建住宅から排出される年間CO2量を1990年と比較し83.6%削減しています。

 出展:「環境省 COOLCHOICE 先進的な取り組み

 

企業事例2 リコー

 リコーでは、二酸化炭素の削減と再生可能エネルギー利用率の増加を進めています。

 また、小型風力発電(小型の風力発電機により土地を効率的に活用できる発電方法)も採用しており、エネルギー・ミックスの概念が意識されていることが分かります。

出典:株式会社リコー

リコー、国内外の生産・販売関連会社4拠点にオンサイトPPAモデルを導入

「低圧風力発電機に関する技術開発・実証事業」の実施について

まとめ

 脱炭素社会とは、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの発生を防止するため、二酸化炭素の排出量を抑えようとする社会のことで、現在RE100への参加やエネルギー・ミックス、新エネルギーを積極的に採用している企業が増えてきています。

 また、国内企業の取り組みも徐々に活発化しており、積水ハウスは太陽光発電システムや蓄電池付きの住宅を販売し、リコーは自社の土地や屋根に太陽光発電設備や小型風力発電を設置するなど、さまざまな会社で脱炭素への取り組みが行われています。脱炭素社会の実現に向けて、会社の規模を問わずできることはあるはずです。まずは自社で何ができるのか知ることから始めてみませんか?

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