プラスチック資源循環戦略とは?
2021/10/18
2022/1/31
- リニアエコノミー
- 循環型社会
はじめに
近年、陸上から海洋へのプラスチックごみの流出は世界的な問題となっております。
また、日本においてはワンウェイの容器包装廃棄量が世界と比較しても多いことや、これまでプラスチック資源の輸出先であったアジア各国の資源物に対する輸入規制が強化していることから、これまで以上に国内での資源循環が求められるようになりました。
そのような状況のなか、2018年6月に策定された「第四次循環型社会形成推進基本計画」においては、プラスチック資源循環戦略を策定することが盛り込まれ、2019年5月には環境省や経済産業省等、計9つの省庁が連携し「プラスチック資源循環戦略」として、具体的な重点戦略と目標値を策定。より一層の3R推進と新たな循環システム構築が求められております。
内容
重点戦略では基本原則として、これまでの“3R”に新たな再生可能な資源へと代替することを意味する“Renewable”を加えて、下記のとおり数値目標を立てています。
<リデュース>
2030年までにワンウェイプラスチック累計25%排出抑制
<リユース・リサイクル>
2025年までにリユース・リサイクル可能なデザインに
2030年までに容器包装の6割をリユース・リサイクル
2035年までに使用済プラスチックを100%リユース・リサイクル等により、有効利用
<再生利用・バイオマスプラスチック>
2030年までに再生利用を倍増
2030年までにバイオマスプラスチックを約200万トン導入
リデュースにおいては、レジ袋が2020年7月より有料化が始まり私たちの生活にも馴染み始め、その後プラスチック素材のストローやスプーン等を紙や木製の素材に変えて提供する店舗も見られるようになりました。また、保有(購入)しないシェアリングや修繕による長寿命化もリデュースの取り組みとして記載されております。リユース・リサイクルについても、分ければ資源、混ぜればごみの考え方に立って、資源化のために必要な分別回収・リサイクルの徹底についても改めて記載されております。
事例
環境省が運営するプラスチックスマートというサイトでは、様々な業種の企業、団体等が実施している具体的な事例を紹介しております。
登録数は2,397件(2021年10月18日現在)。清掃活動やマイボトルの活用といった身近なものから、リサイクルの新たな技術まで、アクションのカテゴリや主体団体、業種、SDGs目標の条件から検索が可能なサイトとなっております。
(出典:環境省 プラスチックスマート)
まとめ
世界的な海洋プラスチック問題やアジア各国の資源物に関する輸入規制を背景に、2018年6月に策定された「第四次循環型社会形成推進基本計画」においては、プラスチック資源循環戦略を策定することが盛り込まれ、2019年5月には環境省や経済産業省等、計9つの省庁が連携し「プラスチック資源循環戦略」として、具体的な重点戦略と目標値が策定されました。
環境省が運営するサイト「プラスチックスマート」では様々な業種の企業、団体等が実施している具体的な事例が紹介されておりますので、同業種や取引先となる業界がどのような行動を取っているのか、一度、ご覧になられてみてはいかがでしょうか?
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