グリーンIT・ICTとは?
2020/09/14
2022/4/25
- ICT
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- 循環型社会
- 廃棄物業界DX
はじめに
グリーンIT・ICTとは、IT分野における地球環境に配慮した取り組みのことです。
近年情報化社会が急激に進展したことで、IT・ICT機器やシステム自体の消費電力量が増え、IT関連機器の省エネが課題となりました。こうした状況から、IT・ICT機器自体を環境に配慮した製品にする「IT機器等のグリーン化」と、IT・ICTの活用によって環境負荷を減らす「IT機器によるグリーン化」が推進されています。
IT機器等のグリーン化
「IT機器等によるグリーン化」は、IT・ICT機器やネットワークシステム、データセンターを含めたIT・ICTインフラ全体の省エネルギー化や、消費電力量を抑制を図るものです。具体的な取り組みは以下です。
①IT機器の消費電力の抑制
電源装置の効率化、使用電力の制御等
②IT機器の冷却効率の向上
ラック冷却の局所化、データセンター等の温度監視・口調の最適化等
③サーバーの稼働率の抑制
仮想技術によるサーバー・ストレージの台数削減、サーバー構成部品自体の削減等
④PC(ディスプレイ・筐体)の消費電力の抑制
省電力プロフェッサーの搭載、使用時以外の時間帯の消費電力量削減等
⑤ネットワーク部分の消費電力の抑制
ルーター、リピータ、スイッチ、ハブ回線等の省エネ等
(参照:国立環境研究所「環境技術解説 グリーンIT)
IT機器によるグリーン化
IT機器によるグリーン化は、IT・ICTを活用して業務や流通、機器・設備等を効率化することで、環境負荷を低減するものです。
具体的な取り組みは以下です。
①IT技術による電気機器の省エネ化
照明のLED化、 家電(エアコン , 冷蔵庫)等の省エネ
②IT技術による産業用燃焼機器等の省エネ化
高性能ボイラー, 給湯器等の省エネ
③IT技術による自動車等輸送機器の省エネ化
クリーンエネルギー自動車、自動車の燃費改善等
④IoTやセンサー等によるオフィスビル、住宅の省エネ化
センサー等による建物内の電力利用の最適化
⑤サプライチェーンマネジメントによる流通の効率化
ICタグ等を利用した精緻なサプライチェーン管理
⑥IT/インターネットを利用した業務の効率化
テレワーク、在宅勤務、テレビ会議、ペーパーレス、電子流通等
⑦IT による省エネ情報の普及・認知促進
エネルギー消費量の可視化を通じた事業者の省エネ管理徹底、 インターネット等による省エネの啓蒙普及による効果
(参照:国立環境研究所「環境技術解説 グリーンIT)
まとめ
グリーンIT・ICTとは、「IT機器等のグリーン化」と「IT機器によるグリーン化」の両面から、省エネルギーや地球温暖化対策を講じる取り組みです。企業が比較的取り入れられやすいものとして、例えば、PCやその他設備の交換時に消費電力量が少ない製品を選ぶことや、業務管理ソフト等を導入し業務効率化やペーパーレス化を図ることなどが挙げられます。また、IoTを活用しサプライチェーンを効率化することで大幅に消費電力量を減らすことも可能です。
消費エネルギー量の削減をすることで、企業の電力コストを抑えることも可能になります。環境負荷の低減と消費電力の抑制を実現する方法として、グリーンIT・ICTの導入をぜひ検討してみてください。