i-Constructionとは?
2020/05/25
2021/3/30
- ICT
- 働き方改革
- IoT
- i-Construction
- AI
- デジタル化
- ⼟⽊・建設
はじめに
i-Constructionとは、建設現場の測量、設計、施工、検査、維持管理、すべてのプロセスでICTを導入することにより、建設生産システム全体の生産性向上を図るという取り組みのことで、国土交通省が掲げる生産性革命プロジェクトのうちの一つです。具体的には下記3つの取り組みが掲げられています。
- ICT技術の全面的な活用
- 規格の標準化
- 施工時期の平準化
(参照:国土交通省「i-Construction〜建設現場の生産性向上の取り組みについて〜」)
なぜi-Constructionが始まったのか
建設業界は、技能労働者の高齢化、人手不足という深刻な問題を抱えています。この問題を解決するためには、3K(キツい、汚い、危険)とされてきた労働環境を改善し、若者や女性などの人材を獲得する必要があります。そこで政府は新3K(給与、休暇、希望)を掲げ、建設現場にICTを導入して省人化・省力化を実現し、生産性を上げることに力を入れ始めました。
土工現場でのICT技術の全面的な活用
国土交通省は土工現場の測量、設計、施工、検査、維持管理、すべてのプロセスでのICT技術の全面的な活用として、下記を挙げています。
①ドローン等による3次元測量
ドローン等による写真測量等により、短時間で面的(高密度)な3次元測量を実施。
②3次元測量データによる設計・施工計画
3次元測量データ(現況地形)と設計図面との差分から、施工量(切り土、盛り土 量)を自動算出。
③ICT建設機械による施工
3次元設計データ等により、ICT建設機械を自動制御し、建設現場のIoTを実施。
④検査の省力化
ドローン等による3次元測量を活用した検査等により、出来形の書類が不要となり、検査項目が半減。
(参照:国土交通省「i-Construction〜建設現場の生産性向上の取り組みについて〜」)
i-Constructionの課題
i-Constructionの課題としては、
- ICTを活用するための3次元データを前提とした基準が未整備
- ICT建機の普及が不十分
- 現場の作業員がICT技術の扱いに不慣れ
- ICTに関する訓練・教育とともに、ICTに関するサポート機関などが必要
- ICTを導入し効率化を図りたい管理者と、ICT導入まで手が回らない、または導入するメリットを感じない現場との温度差がある
- ICTは導入したいが、実際に何から始めるべきかわからない
などがあります。
まとめ
i-Constructionとは、建設現場にICTを導入することで生産性向上を図り、建設業界の人手不足という深刻な問題を解消していこうという取り組みです。現場で「ICT技術の全面的な活用」をするためには、ICT技術の扱いに不慣れな現場作業員の教育や、何から始めるべきかわからないなど多くの課題があります。そのような課題を抱えているお客様に対し、環境DX事業部では、現場ごとの業務状況などを伺ったうえで、その現場で導入可能、且つ効果が見込める具体的な提案をさせていただきます。若者や女性が活躍できる新3K(給与、休暇、希望)の労働環境を目指し、ICTの導入を検討してみてください。