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最近よく聞くSDGsとは?

2020/05/08

2021/11/19

  • ICT
  • SDGs
  • インフラ整備

はじめに

SDGs(Sustainable Development Goals)とは「持続可能な開発目標」の略で、2015年9月の国連サミットで採択された、「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会を実現するための国際目標です。目標の期間は2016年から2030年の15年間とされています。

17のゴール

SDGsは、下記17のゴールで構成されています。

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  8. 働きがいも経済成長も
  9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを
  12. つくる責任 つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 陸の豊かさも守ろう
  16. 平和と公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

貧困や飢餓、健康や教育など開発途上国に対する支援から、働きがいや経済成長、まちづくりなど先進国にも関係するもの、気候変動や海、陸に至るまで、世界が抱える課題を包括的に挙げています。

169のターゲットと232の指標

17のゴールを、より具体的にしたものが169のターゲットです。

下記はゴール「1.貧困をなくそう」の実際のターゲットです。

 

1.1:2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。
1.2:2030年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、すべての年齢の男性、女性、子どもの割合を半減させる。
1.3:各国において最低限の基準を含む適切な社会保護制度及び対策を実施し、2030年までに貧困層及び脆弱層に対し十分な保護を達成する。
1.4 2030年までに、貧困層及び脆弱層をはじめ、すべての男性及び女性が、基礎的サービスへのアクセス、土地及びその他の形態の財産に対する所有権と管理権限、相続財産、天然資源、適切な新技術、マイクロファイナンスを含む金融サービスに加え、経済的資源についても平等な権利を持つことができるように確保する。
1.5 2030年までに、貧困層や脆弱な状況にある人々の強靱性(レジリエンス)を構築し、気候変動に関連する極端な気象現象やその他の経済、社会、環境的ショックや災害に暴露や脆弱性を軽減する。
1.a あらゆる次元での貧困を終わらせるための計画や政策を実施するべく、後発開発途上国をはじめとする開発途上国に対して適切かつ予測可能な手段を講じるため、開発協力の強化などを通じて、さまざまな供給源からの相当量の資源の動員を確保する。
1.b 貧困撲滅のための行動への投資拡大を支援するため、国、地域及び国際レベルで、貧困層やジェンダーに配慮した開発戦略に基づいた適正な政策的枠組みを構築する。”
(参照:外務省仮訳「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」)

 

上記のように、17の各ゴールに対し、それらを達成するために必要な具体目標(ターゲット)が、それぞれ5~10程度、合計169設定されています。

232の指標

169のターゲットのさらに下に、SDGsの進捗状況を測るための232の指標があります。この232の指標はTier I指標、Tier II指標、Tier III指標に分類されています。

 

Tier I指標:概念として明確であり、確立された手法、(国際的な)基準もあり、データも各国によ り定期的に収集されている。
Tier II指標:概念として明確であり、確立された手法、(国際的な)基準もあるが、データが各国 により定期的に収集されていない。
Tier III指標:確立された手法、(国際的な)基準がない、もしくは開発中である。
(参照:地球環境戦略研究機関(IGES)「SDGs に関する国内外の動向(事務局報告資料)」)

 

この232の指標により、全世界で同じ枠組みで進捗を測ることができます。

ICT導入による取り組み例

① 8.働きがいも経済成長も

すべての人のための継続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を推進すると定められているため、

  • RPA導入による人員工数削減
  • WEB会議による移動時間・交通費の削減
  • 勤怠システム導入による残業時間管理の徹底

などの「生産性向上」「働き方改革」に当てはまるものが挙げられます。

 

② 9.産業と技術革新の基盤をつくろう

誰もが向上された情報通信技術に触れ、安価にインターネットにアクセスできるような状況の実現のため、

  • 災害時の避難場所に無料Wi-Fiネットワークを構築する
  • 情報の電子化(ペーパーレス)
  • 水・電気のエコシステム導入

などの「インフラ整備」「エネルギー」に当てはまるものが挙げられます。

 

③ 11.住み続けられるまちづくりを

都市部に生活する人々に快適で便利な生活を提供し、持続可能な開発をできるようにするため、

  • 防災システム導入による自然災害に強いまちづくり
  • 公共交通機関へのエコカーの導入
  • 冷暖房などのエネルギー効率を高めたスマートホームの建設

などの「防災」「自然・環境の保護」に当てはまるものが挙げられます。

 

④ 12.つくる責任 つかう責任

浪費量の増加により資源などが枯渇し、生産ができないような状況にならないため、

  • サプライチェーンマネジメントシステム導入による在庫管理(ロス削減)
  • 資源循環システムの導入による部品リサイクル率の向上
  • トレーサビリティシステムの導入による製品の流通証明

などの「廃棄物削減」「資源循環」に当てはまるものが挙げられます。

SDGsとは「持続可能な開発目標」の略で、17のゴール、169のターゲットで構成されている、開発途上国だけではなく先進国も含めた国連加盟193か国で取り組んでいくべき国際目標です。先進国と途上国、そして企業と個人がともに目標達成のために行動を起こしていかなくては、世界が抱える深刻な問題は解決できません。そのためには、SDGsを特別なものとしてではなく、「自分ごと」として捉え、それぞれの活動、生活の中に浸透させていくことが大切です。ICTの導入の導入による働き方改革や業務改善も、SDGsの取り組みになります。まずは身の回りの環境を変えることから着目してみてください。

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